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【胡蝶蘭の育て方】葉の病気•変色•葉焼け•害虫の基本的な対処法
【胡蝶蘭の育て方】葉の病気•変色•葉焼け•害虫の基本的な対処法
胡蝶蘭の葉が変色している。病気かもしれない…
胡蝶蘭を害虫から守るにはどうすればいいの？
この記事では「葉の病気・変色・葉焼け・害虫対策」をわかりやすく解説しています。
ここで紹介する方法を実践していただければ、あなたの胡蝶蘭を健康的に長く育てられますので、ぜひ参考にしてください。
それでまず葉の病気・変色・葉焼けの原因と対処法についてみていきましょう。
葉が病気になり変色する原因と対処法
葉が変色する原因はいくつかあります。葉の寿命で黄色くなることが多く、次に、病気や葉焼けによるものです。まずは葉の寿命によるものから見ていきましょう。
寿命によるもの
胡蝶蘭の葉は、上に重なるように新しく生えてきます。下の方にある葉は古い葉です。
そのため、下の方の葉が黄色くなった場合は葉の寿命の可能性が高いです。
葉の寿命による場合は、一枚だけ黄色くなります。
変色とともに葉が薄くなりシワシワになってきます。葉が全体的に黄色くなっていくのが特徴です。
対処法
葉の寿命による自然なものなので特別な対処は必要ありません。
葉が完全に枯れるまで放っておいて、完全に枯れたら取り除いてください。
完全に枯れる前に無理やりちぎったりしないようにしましょう。
葉の黄色くなっている部分が、全体ではなく部分的な場合は病気などが考えられるので、注意してくださいね。
次に、葉焼けについてです。
葉焼けによるもの
胡蝶蘭の葉が変色し黄色くなる原因の１つに、「葉焼け」があります。
茶色くなることもあります。さらに症状が進むと、乾いて白っぽくなったり黒くなったりします。
部分的ではなく葉の全体に症状が進みます。
葉の寿命による変色との違いは、葉の位置が下の方ではなく、場所にかかわらず起こるのが特徴です。
原因は直射日光の当てすぎです。
対処法
まずは直射日光の当たらないところに移しましょう。
胡蝶蘭を育てるための環境についてはこちらの記事に詳しく載せてありますのでぜひご覧ください。
場所を移動したら、葉の処理です。
葉の変色したところを、ライターの火などで消毒したハサミで切り取り、変色の拡大を防ぎます。
変色が広範囲だったり、葉の全体に広がっている場合は、切り取ったりせず、枯れ落ちるのを待ちましょう。
次に、立ち枯れ病について見ていきます。
立ち枯れ病によるもの
葉が急激に黄色く変色するのが特徴です。
全体的に黄色く変色するのではなく、部分的に変色するのも特徴です。
放っておくと葉がどんどん落ちていってしまいます。
原因は湿度が高すぎたり、水滴が葉に残っていてカビの一種であるフザリュームが発生したためです。
対処法
まずは、風通しの良いところに移し、胡蝶蘭の周囲の湿度を下げます。
胡蝶蘭生育の適正湿度や環境については、こちらの記事にも詳しく載せてありますのでご覧ください。
タチガレン、リドミルなどの薬剤を変色した部分に使用します。
変色が根や茎にも広がっているようなら、植え替えが必要です。
植え替えの際、根や茎の変色した部分を切り取ってください。
次は、軟腐病・褐斑細菌病についてです。
軟腐病・褐斑細菌病によるもの
黄色、茶褐色の斑点が葉に現れます。斑点は濡れているような感じでそこから葉がぶよぶよに腐っていきます。
原因は高温多湿の環境の中で葉の小さな傷から細菌に感染したためです。
対処法
まずは、高温多湿を解消させるため、温度、湿度とも胡蝶蘭の育成適正環境になるような場所に置いてください。
次に、変色している部分をハサミで切り取ります。大きめに切り取るのがポイントです。
切り取った箇所と周囲に、「スターナ」や「ナレート」などの消毒薬を湿布しましょう。
胡蝶蘭の病気の治し方については、こちらの記事にもありますので、ぜひご覧ください。
次に炭そ病について見ていきます。
炭そ病によるもの
小さな淡い黄色や茶褐色の斑点が葉に現れます。
斑点が少しづつ大きくなり黒く変色していきます。
原因は、直射日光などで葉が弱っているところにカビの胞子が付着すると発生します。
対処法
葉を痛めないために、直射日光の当たらないところに移しましょう。
次に斑点の部分を大きめに切り取ります。
切り取った部分に「ダイセン」、「ダコニール」などの殺菌剤を湿布します。
ここまで葉にあわられる病気や変色についてみてきました。次は害虫による被害についてです。
害虫から胡蝶蘭を守る方法と対処法
胡蝶蘭を育てていると、胡蝶蘭が害虫の被害に遭うことがありますが、今回は特に6種類の害虫の被害についてみていきます。
アリに寄生されてしまったら？
まずはアリの被害についてです。アリは比較的大きいので目視で発見できます。
胡蝶蘭の鉢の周りでアリを見かけるようになったり、胡蝶蘭自体にアリが付いている場合は、胡蝶蘭の鉢の中に巣を作っている可能性があります。
水やりの時、水をやると鉢からアリが出てくることでも発見できます。
外に置いてある場合には鉢の外部からも侵入してきていることもあります。
アリは、胡蝶蘭の葉の裏から出る蜜のような液を吸いにきます。
放っておくとどんどん液を吸われてしまうので、胡蝶蘭が衰弱したり、枯れたりしてしまいます。
葉から出る液を吸う以外にも、アリが好むような肥料を撒いていたりすると寄ってくることがあります。
アリ被害の対処法
殺虫剤「マラソン」を使います。
鉢の中に巣を作っている場合はマラソンを水に溶かし、その中に鉢ごと沈めます。これを２、3日行えば巣ごと駆除できます。
外部からの侵入の場合には、巣にいるアリごと駆除してしまうエサ状の駆除剤や、アリの巣に直接散布するものも市販されているので場合によって使用しましょう。
アリ被害から守る方法
アリが付いてしまう要素をなくしましょう。
外に置いてある場合にはアリの発生する時期は室内に置きましょう。
肥料で寄ってきているなと思ったら、肥料をあげるのをやめたり、違う肥料にするなどの対処も必要になってきます。
次は、ナメクジの寄生について見ていきましょう。
ナメクジに寄生されてしまったら？
梅雨の時期や、9月10月の長雨が続く、湿度の高い時期に発生します。ナメクジは厄介で胡蝶蘭の葉や花、つぼみ、根の先を食べ尽くしてしまい、放っておくと胡蝶蘭を枯らす原因となります。
ナメクジ被害の対処法
殺虫剤「マイキラー」を使用します。水で薄めスプレーで直接吹きかけてください。
即効性があるので、すぐに駆除できます。薬剤がかかった部分にナメクジが触れても効果を発揮します。
ナメクジ被害から守る方法
やはり、外よりは室内の方がナメクジが寄ってくる可能性は低いので、湿度の高い時期は室内に置くことも対処法となります。
殺虫剤「マイキラー」はあらかじめ吹きかけておくことでも被害を防ぐことができます。
ナメクジは夜間に活動するので、夕方に吹きかけておくのが効果的です。
鉢の下に銅板を敷いておくのも効果がありますよ。
次はアブラムシについてみていきましょう。
アブラムシに寄生されてしまったら？
大量に発生し、葉や茎、花など胡蝶蘭全体に寄生します。
アブラムシに寄生されると花やつぼみが黄色くなり萎れてきます。
アブラムシは植物の中の栄養分を吸い取るので、胡蝶蘭全体が衰弱し、つぼみがつかず、花が咲かなくなる原因になります。
高温で乾燥する時期に発生するのでこういった時期、特に注意してくださいね。
アブラムシ被害の対処法
殺虫剤「オルトラン」で駆除できます。オルトランの使用方法はこちらの記事に詳しく載せてありますので、ぜひご覧ください。
殺虫剤以外では、水で薄めた牛乳を霧吹きで吹きかけることでも駆除できます。
アブラムシ被害から守る方法
アブラムシは光が反射しているものを嫌います。
アルミホイルなど、光が反射するものを鉢の下に引くことでアブラムシから胡蝶蘭を守ることができます。
次にアザミウマについてみていきましょう。
アザミウマに寄生されてしまったら？
アザミウマは黒や灰色の虫です。大きさは体長1〜2�个�らいなので、少ない数だと発見しにくいです。
花やつぼみに寄生して汁を吸って傷め、胡蝶蘭の開花を妨げる原因になります。
アザミウマについてはこちらの記事にも詳しく載せてあるので、ぜひご覧ください。
アザミウマ被害の対処法
殺虫剤「オルトラン」を使用します。
オルトランの粒状のものを使う灰には、粒を一株につき2gほど植え込み材の上に撒きましょう。
撒いた後、水を振りかけるとより吸収されやすくなります。
オルトランが直接アザミウマに接触しなくても効果があります。
成分が胡蝶蘭に吸収され、胡蝶蘭から汁を吸ったアザミウマを駆除します。
アザミウマ被害から守る方法
アザミウマは雑草地帯で発生し、胡蝶蘭に飛来して寄生します。
胡蝶蘭を育てている周辺の雑草を刈ってしまうのが根本的な対処法となります。
雑草の中でも特にタンポポが生えていると発生しやすいので、タンポポは刈ってしまいましょう。
とはいっても、刈りきれない場合も多いと思います。
その場合はやはり、室内に胡蝶蘭を置くと飛来し寄生される可能性を低くすることができます。
次にハダニについてです。
ハダニに寄生されてしまったら？
ハダニは赤い色をした1m以下の小さな虫です。葉の裏に寄生し、養分を吸収します。
ハダニに寄生されると葉にベタつきや変色が発生します。
養分が吸収されることによって、胡蝶蘭が衰弱し、放っておくと枯れてしまう原因となります。
ハダニ被害の対処法
小さい虫のため、霧吹きにで水分を吹きかけることによって駆除することができます。
霧吹きだけでは駆除しきれなかった場合「ケルセン乳剤」や「テルスター」などの薬剤を使用しましょう。
ハダニ被害から守る方法
ハダニは乾燥を好みます。乾燥しているとハダニが発生してしまうので、胡蝶蘭の理想的な生育湿度の50％前後を保つようにしましょう。
乾燥するのは特に冬場ですが、葉に霧吹きで水分を吹きかけるなどして保湿しましょう。
冬場は胡蝶蘭にビニールを被せると保湿にもなり保温にもなります。こういった、保湿、保温についてはこちらの記事にも詳しく載せてありますので、ぜひご覧ください。
次に、コナカイガラムシについてみていきます。
コナカイガラムシに寄生されてしまったら？
白いフワフワとした虫です。葉の表裏に付着します。花や葉の水分や養分を吸い取り葉が腐るなどの被害が出ます。
放っておくと養分を吸い取られることにより、胡蝶蘭が衰弱し枯れてしまうこともあります。
コナカイガラムシ被害の対処法
殺虫剤の「オリオン」を使用します。
ただ、コナカイガラムシは成虫になってしまうと、殺虫剤が効きずらくなります。
その場合粘着テープで取り除きましょう。
胡蝶蘭以外の植物にコナカイガラムシが寄生した場合、ブラシなどで擦り落としてしまう方法もありますが、胡蝶蘭の場合はこの方法は避けてくださいね。
葉を傷つけてしまい、そこから病原菌が入って病気になってしまう可能性があります。
コナカイガラムシ被害から守る方法
コナカイガラムシは繁殖力が高いので、室内に持ち込まないようにしましょう。
そのためには園芸ショップなどで植物を買う際、コナカイガラムシが付いていないかよく確認してくださいね。
害虫からの被害を防ぐ方法は以上となります。害虫以外の病気などの対処法はこちらの記事に載せてありますのでぜひご覧ください。
愛情が注がれた当店の胡蝶蘭
当店で販売している胡蝶蘭は、障がい者の方々が、誠心誠意、真心を込めて育てており、売り上げは障がい者の方々の給料として反映され所得増加につながります。
詳しくは以下の記事にて、実際に障がい者の方々が胡蝶蘭を育てている様子などをご紹介してますので、ぜひ合わせてお読みください。
●
フィルグリーンの胡蝶蘭は障がいを持った方々が栽培しています
最後に葉の病気・変色・葉焼け・害虫対策のまとめです。
まとめ
葉の病気・変色の対処法
寿命による場合は
・葉が完全に枯れるまでおいておき完全に枯れたら取り除く
葉焼けによる場合は
・直射日光に当たらない場所に移し、変色した箇所を切り取る
立ち枯れ病による場合は
・風通しの良い場所に移し、変色した部分にタチガレン、リドミルなどの薬剤を使用する
軟腐病・褐斑細菌病による場合は
・胡蝶蘭育成適正環境にし変色した箇所を切り取り、スターナやナレートなどの薬剤を使用する
炭そ病による場合は
・直射日光に当たらない場所に移し、変色した斑点の部分を切り取りダイセン、ダコニールなどの薬剤を使用する
害虫の対処法
・アリの対処法は殺虫剤「マラソン」を使う
・ナメクジの対処法は殺虫剤「マイキラー」を使う
・アブラムシの対処法は殺虫剤「オルトラン」を使うか水に溶かした牛乳を吹きかける
・アザミウマの対処法は殺虫剤「オルトラン」を使う
・ハダニの対処法はまずは水分の吹きかけ、駆除しきれない時は「ケルセン乳剤」や「テルスター」を使う
・コナカイガラムシの対処法は殺虫剤の「オリオン」を使用し、駆除しきれない時は粘着テープで取り除く
防虫方法
・アリを防ぐにはアリの寄らない肥料を使うか肥料をあげるのをやめる
・ナメクジを防ぐにはあらかじめマイキラーを吹きかけておく
・アブラムシを防ぐには鉢の下にアルミホイルを敷く
・アザミウマを防ぐには周辺の草、特にタンポポを刈る
・ハダニを防ぐには乾燥させないようにする
・コナカイガラムシの部屋への侵入を防ぐ
いかがだったでしょうか？
胡蝶蘭の葉の病気、変色、葉やけ、害虫被害に遭った時の対処法についてみてきました。
この記事が、胡蝶蘭を健康的に育てるためのお役に立てれば幸いです。
胡蝶蘭の葉の病気、変色、葉やけ、害虫被害に遭った時の対処法についてわかったところで、次は胡蝶蘭の二度咲きついて以下の記事も合わせて読んでおきましょう。
●
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