AlonAlonさま訪問記 #1

2021年6月21日、緊急事態宣言明けですぐ、千葉の富津にあるAlonAlonさんの農園(AlonAlonオーキッドガーデン)をフィルグリーンメンバー3名で訪問させて頂きました。

 

東京で、迎えに来て下さったAlonAlon Tさんの車で東京湾アクアラインのPA(海ほたる)を経由して、一時間半で、緑豊かな田園に到着。道すがら、Tさんのお話を伺いました。

 

Tさんの思い

代表と同様にTさんのお子様も知的障害をお持ちで、同じようにこどもの将来、自分がいなくなった後のこどもの幸せを思うと、尊厳ある仕事、そして経済的自立を考えたそうです。

 

某有名メーカーにお勤めをしながら、ボランティアとしてお手伝いをされていらっしゃいました。退職を機に正式にAlonAlonさんのお仕事をされています。毎週月曜日は農園見学の日にしており、多くの企業さまの見学に同行されているとのこと。

 

これからますます認知度を高める必要があり、多くの方にAlonAlonの活動を知って頂きたいとのことでした。

私どもの思い

私も花業界にいたにも関わらず、ご紹介があるまでAlonAlonさんのことは全く知りませんでした。相場で価格が変動する花市場には一鉢も出荷していないとのこと。

作業する方々の賃金に安定をもたらすために、定価で販売することが大切。

 

価格の安定、それは農業に従事する方にとっても同様ですが、それが出来ず、コロナ禍で多くの生産者が廃業したことを思うと経費で買うことが多い胡蝶蘭は、定価で販売しやすい商品、それが社会貢献につながるのなら多くの企業に賛同いただけると確信しました。

 

私たちフィルグリーンのECサイトで取り扱わせて頂き、一人でも多くの方にこの素晴らしいストーリーを知って頂きたいと強く思います。

メンバーのみなさんの作業の様子を見て

動画でみたことのある手作り感あふれる木製のAlonAlonさんの看板をみながら、広く明るい温室を見せて頂きました。一つの温室に数人が作業をされていましたが、おしゃべりなどせず、黙々と自分のお仕事にされている様子。

 
 

ホワイトボードには、朝やること、今日のメンバーと作業が書いてあり、写真で作業の内容がわかるものも掲示されています。

 
 

部屋の中央で、胡蝶蘭の仕立てをされている男性がいらっしゃいました。

胡蝶蘭は本来まっすぐ長く育つもので、それを半分に折り曲げて、花の並びを整えながら、支柱で固定していくのです。

 
 

傷つきやすい花と茎に気を付けながら、仕立てるのは、とても技術が要ると他の産地を訪問した際に伺っていました。

 

こんな難しい作業をされていることにまず驚いたことと、さらに彼が仕立てていたのは、5本立ちだったのです。

 

胡蝶蘭は一株に2連の花茎がついており、3本立ては3株を寄せ植えしたもの。ですから、5本立ちとなれば、5株分の10連の花茎をバランスよく花を並べるので、さらに技術が要ります。

 
 

私(岡田)「凄いですね、それも指導者がそばで見ているのではなく、単独で作業されている。」と思わず言葉が出ました。

 

Tさん「ええ、作業は細かく段階を分けており、入園した方は簡単な仕事から徐々にレベルアップしていきます。そのレベルに合わせて時給が上がる仕組みにしてます。」 

 

私(岡田)「それなら、やりがいありますね。水やりや温度管理はどのようにされているのでしょうか。」

 

Tさん「農業ITシステムを導入しており、温度・湿度・紫外線量・CO2濃度等はセンサーで自動管理してます。」

 
 

入口には、花が咲く前の苗がずらりと並んでいます。

「苗は台湾から輸入しており、同じ品種です。これから滋賀にも農園を作りますが、同じ品種、同じ管理方法で育てますので、この千葉の農園で研修を行って、開園に備えます」。

 
 

花芽を摘みながら少しづつ伸びていく状態をつくるそうです。花芽摘みは、比較的簡単な初心者向けのお仕事。細心の注意を払いながら、コツコツと日々積みかさねる作業です。

施設長のお話を伺って

施設長のお話を伺いました。ずっと福祉でお仕事をされてきて、お花の栽培はここにきて初めての経験だったとのこと。

 

胡蝶蘭農園で経験を積んだ栽培責任者とともに作業の段階を分けたそう。

「気分にむらが出たり、花に癇癪をぶつけたりすることもありますが、皆、喜んで働いています。」

 

「数年前に千葉房総に台風が直撃した時は、本当に大変でした。停電によるシステム停止により花がダメになりました。

 

3本立ちには同じ高さの株をそろえなければなりませんが、生育が追い付きません。

 

「苦肉の策で、胡蝶蘭の一本立ちを商品とし、母の日のギフトにしたら、沢山のご注文を頂いて、乗り越えました。」

お話は胸に迫るものがありました。

 

IT農業の導入と手作りの支柱を曲げる機械などデジタルとアナログの両方が上手く機能している施設は、これまでにさぞ試行錯誤を経ていらっしゃるかと感慨深いものがあります。

今回の訪問を通じて

15時になると皆さん帰り支度です。

また明日と元気に帰っていく姿は、社会に出ている喜びを感じました。

 

日々行くべき場所、やるべき仕事があるのは、とても素晴らしいこと、そこに理解者と応援者がいるなら、なお素晴らしい。私たちは一緒に働けないけれど、応援することはできます。

 

私たちは、営業活動を通じて、AlonAlonさんの胡蝶蘭を一鉢でも多く販売することで、彼らの温かで居心地の良い温室が、全国に広がることを応援したいと思います。

フィルグリーン株式会社 岡田

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