胡蝶蘭の基本的な育て方!温度・水やり・植え替え時期などを解説

温度・湿度・置き場所・水やりについて

胡蝶蘭を育てていてわからないこと多いですよね。


温度管理、水やり、枯れてしまった時の対処、植え替え方法について知っていただければ胡蝶蘭を健康的に育てることができます。


この記事ではそういった「胡蝶蘭の基本的な育て方」を分かりやすくまとめていますので、ぜひ最後まで読んでおきましょう。


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胡蝶蘭の基本的な育て方

胡蝶蘭の植え替え方法は?

まずは、胡蝶蘭を育てていく上で基本的な部分の温度・湿度・置き場所・水やりについてみていきましょう。

温度・湿度・置き場所・水やりについて

胡蝶蘭は赤道近くの熱帯雨林が原産です。基本的に高温多湿を好みます。


しかし、高温といっても日本の夏は暑すぎるので注意が必要です。


低温にも弱く、15度〜10度を下回る場合には対策が必要です。

温度・湿度管理について

胡蝶蘭の生育のための適正気温は22度前後、湿度は50%以上を保つのが理想的です。


夏場や冬場など、この温度・湿度を大きく下回る、上回る場合はエアコンや加湿器を使い管理してください。


特に、冬場の寒さは胡蝶蘭にとって大敵です。


10度を下回るような時は、胡蝶蘭を段ボールで囲う、ビニールで覆うなどして保温しましょう。


乾燥している日などは、葉にスプレーで水分を吹きかけ、保湿してあげてくださいね。

置き場所について

置き場所の注意点は、直射日光に当たらないところです。


胡蝶蘭は直射日光に弱く、直射日光に長時間当てると葉焼けを起こし、それが原因でカビが生えてしまったり、病気になってしまったりします。


室外の場合は日陰で風通しの良いところがいいです。


湿度が高すぎるのも良くないので、風通しのよいところに置いてあげましょう。


室内の場合は、レース越しの日差しがある風通しのよい窓際が理想的です。


ただ、冬場で気温が10度を下回るような時は、窓際に置くのは日中だけにして朝晩は部屋の奥の保温された場所に移してあげてください。

水やりについて

胡蝶蘭を枯らしてしまう多くの原因は「水のあげすぎ」です。水やりは基本的に少なめを心がけてくださいね。


基本は、7日〜10日に一回を目安に一株につき200ml(コップ1杯)程度です。


植え込み材がしっかり乾いているのを確認してからあげてください。


夏場は少し多めで一回に500mlあげましょう。この時も植え込み材が乾いているのを確認してくださいね。


逆に、冬場の水やりは非常に少なくしてください。1ヶ月に一回程度で十分です。


温度・湿度、置き場所、水やりについては、こちらの記事にもくわしく書いてありますので、ぜひご覧ください。

POINT

・気温は22度前後、湿度は50%以上を保つのが理想的。

・直射日光は厳禁!屋外に置くときは日陰で、室内でもレースのカーテン越しです。

・水のあげ過ぎに注意です!胡蝶蘭を枯らしてしまう原因の多くは水のあげ過ぎです。

次は、植え替えについてみていきます。

胡蝶蘭の植え替え方法は?

胡蝶蘭を長く育てていると、鉢や植え込み材にカビが生えてしまったり、植え込み材が腐食してしまったりします。


こういった状態は胡蝶蘭の育成の上で良くないので、植え替えによって改善しましょう。


2・3年に一回行ってくださいね。


胡蝶蘭自体が病気になってしまったり、根腐れを起こしてしまった時にも植え替えが必要となります。

植え替えの時期はいつ?

植え替えの時期は寒い時期を避け、暖かい時期に行うことが大切です。


特に冬場に植え替えをしてしまうと、胡蝶蘭を枯らしてしまう原因にもなりますので、気をつけてくださいね。


基本的には4月〜6月、花が終わった7月〜9月に行います。この時期以外にも、根腐れを起こしてしまったり、病気が疑われる根の変色があった場合には植え替えを行ってください。


胡蝶蘭の健康のために必要とはいえ、植え替えは株を弱らせます。頻繁に行わず2・3年に一回にしましょう。

植え替えに必要なものは?

植え替えに必要な道具です。

・園芸用のハサミ

・植え込み材(バーグか水苔)

・鉢

・ライター


ハサミを使って腐った根や病気が疑われる変色した根を切ることになりますが、この時ライターの火でハサミの歯をあぶって消毒してください。


これをしないと、切り口から病原菌が入り込み、病気の原因となります。


植え込み材はバーグか水苔を選びます。以下はそれぞれの特徴です。


迷った場合には、日本の環境に適した水苔がおすすめです。

バーク

水苔に比べると花を多くつけやすい。

水苔に比べ成長が早い。

水捌けが良い。

水苔

バークに比べて成長が遅い。

水分を含みやすく、花もちがよい。

鉢は植え込み材によって変えます。水苔の場合は、水捌けのよい素焼き鉢。


バークの場合は保湿性の高いプラッチックの鉢を選んでください。

鉢の大きさは小さめなものがよいです。


大きすぎると水分を含みすぎて、根腐れの原因になるので注意しましょう。

実際の胡蝶蘭の植え方法

それでは、植え替え方法です。この時、健康な根を傷つけないよう気をつけてください。

1

株をやさしくゆするようにして引き抜く。

2

古い植え込み材を取り除く。

3

根の腐っている部分、傷んでいる部分、変色している部分を切り取る。

4

水苔の場合は水苔を根に多めに巻き付け、鉢に押し込む。バークの場合は鉢の2分目までバークを入れる。


その後株を入れ、根や茎の周りの隙間にバークを入れ込む。

以上となります。

POINT

・全体の作業を通して、健康な根を傷つけないようにする。

・植え替えは胡蝶蘭の健康を保つために必要だが頻繁に行わず、2・3年に一回程度。

・暖かい時期に行う。冬の植え替えは胡蝶蘭を枯らす原因となります。

道具の選び方、植え替え方法についてはこちらの記事にもくわしく書いてありますので、参考にしてくださいね。


次は、胡蝶蘭が枯れ始めた時、元気がないときの対処法についてです。

胡蝶蘭が枯れ始めた時に元気にさせる対処法

胡蝶蘭が枯れ始めた時に元気にさせる対処法

胡蝶蘭が枯れ始めてしまう、元気がなくなってしまう原因は次のようなものがあります。


  1. ・立ち枯れ
  2. ・葉焼け
  3. ・炭そ病
  4. ・軟腐病
  5. ・葉ダニの寄生
  6. ・コナカイガラムシの寄生
  7. ・灰色カビ病
  8. ・低温障害
  9. ・アブラムシの寄生
  10. ・害虫のアザミウマ類の寄生

多くは、胡蝶蘭の生育環境の悪化が原因となります。


直射日光を当ててしまったり、気温が高すぎる、低すぎる場合にも、このような病気になってしまいます。


水の上げ過ぎでもこのような病気や虫の寄生が起こるので注意しましょう。

立ち枯れの症状と対処法

症状

葉が落ちてしまい、黄色く変色します。


対処法

1.風通しのよいところに置き、水分が葉にたまらないようにする。

2.市販の薬剤のリドミル、タチガレンを使う。

葉焼けの症状と対処法

症状

葉が黒色、黄色、茶色に変色します。あるいは、乾いて白くなります。


対処法

1.直射日光の当たらない日陰や室内に移動させる。

2.変色している箇所が大きいときは、その部分を切り取る。

炭そ病の症状と対処法

症状

葉に黒色の斑点が出てきます。それがだんだんと大きくなり葉の全体を覆うようになります。


対処法

1.斑点の周りを大きめに切り取りとる。

2.切り取った箇所の周りに殺菌剤(ダイセン・ダコニールなど)を散布する。

3.日陰や室内など直射日光に当たらないところに移す。

軟腐病の症状と対処法

症状

葉がに濡れたような斑点ができ、最終的にはぶよぶよになって腐ってしまいます。


対処法

1.患部を大きめに切り取る。

2.切り取った箇所と周りの株に、市販の殺菌剤のスターナ、ナレートを使う。

葉ダニの寄生の症状と対処法

症状

葉の色が冴えず、ツヤがなくなります。葉の裏側に白い斑点が現れます。


対処法

1.葉ダニは水に弱いので、寄生している箇所に霧吹きで水を吹きかける。

2.一度の霧吹きで心配であれば、2・3日続ける。

コナカイガラムシの寄生の症状と対処法

症状

葉の裏側に、綿毛状のふわふわした白い物(虫)が付着します。


放置すると、「すす病」や「こうやく病」を発生し、胡蝶蘭を枯らしまいます。


対処法

1.市販の殺虫剤を使用。

2.一度発生すると繰り返すので、冬場に殺虫剤を散布して発生の予防をする。

灰色カビ病の症状と対処法

症状

花びらに小さな斑点が現れ、それが広がっていきます。灰色のカビが発生します。


対処法

1.灰色カビ用の薬剤が市販されているので、それらを散布する。

低温障害の症状と対処法

症状

花がしおれてしまいます。


対処法

低温状態を解消し、胡蝶蘭生育の適正温度の22度前後に近づけます。

アブラムシの寄生の症状と対処法

症状

つぼみができてもなかなか咲かなかったり、咲かないままつぼみが落ちてしまいます。


対処法

1.市販のアブラムシに効き目のある散布式の殺虫剤で除去する。

2.殺虫剤以外では、薄めた牛乳や薄めた木酢液の散布でも除去できる。

害虫のアザミウマ類の寄生の症状と対処法

症状

花びらの縁が変色します。


対処法

1.市販の殺虫剤の散布で除去する。

2.周辺の草が生えているところから移動してくるので、周辺の草刈りをする。


それぞれの対処法については、こちらの記事にもくわしく載せてありますので、ご覧ください。


それでは次に季節ごとの注意点です。

季節ごとの注意点は?

季節ごとの注意点は?

胡蝶蘭の育成では、やはり季節ごとに水やりのしかたを変える、置き場所を変えるなどした方がより健康的に育ってくれます。


季節ごとにみていきましょう。

春(3月・4月・5月)

温度・湿度

10度を下回る場合、段ボールで囲ったり、ビニール袋で覆ったりしてください。

水やり

7日〜10日に1回 、1株につき200ml(コップ1杯)程度です。

置き場所

直射日光に当たらない、室内のレースのカーテン越しの窓際が理想的です。

梅雨(6月・7月)

温度・湿度

胡蝶蘭にとって理想的な季節です。7月の後半にもなり、30度を超えるような日より前までは外気で育てることができます。


湿度が高すぎるときは、通気性のよいところに置いてあげてください。

水やり

春と同じく、7日〜10日に1回、 1株につき200ml(コップ1杯)です。この時期は自然の雨に当てるのもよいです。


ただ、雨に当てた後は通気性のよいところに置いて、根を乾かしてくださいね。

置き場所

春と同じ、直射日光に当たらない、室内のレースのカーテン越しの窓際が理想的です。


ただ、湿度が高い時期のため、湿度が高すぎないように風通しのよいところを意識してください。

夏(8月・9月)

温度・湿度

日本の夏は胡蝶蘭にとって暑すぎるので、室内でエアコンによる温度管理が理想的です。


屋外に置く場合は、胡蝶蘭の周りに打ち水をするなどして、胡蝶蘭の周りの気温を下げるようにしてくださいね。

水やり

他の季節より多めの水分が必要です。2日〜3日に1回、植え込み材が乾いたのを確認し、1株につき500ml程度与えてください。

置き場所

他の季節と同じですが、直射日光には当てずに、屋外だったら日陰に置いたり、遮光ネットを使ってください。


室内の場合も、レースのカーテン越しの日差しの当たる窓際がよいです。


エアコンの風が直接当たらないように気をつけてくださいね。

秋(10月・11月)

温度・湿度

15度を下回ってきた場合は、室内に置き、エアコンで温度管理をしましょう。


乾燥にも注意してあげてください。空気が乾燥していたら、霧吹きを当てて保湿しましょう。

水やり

7日〜10日に1回程度を目安に 1株につき200ml(コップ1杯)です。


ただ、この時期の胡蝶蘭は夏の暑さで弱っていることがあります。


弱っていると水の吸い上げが悪くなるので、植え込み材が乾いているかしっかり確認してから水をあげるようにしてくださいね。

置き場所

気温が22度前後の時期は外でも大丈夫ですが、15度を下回ってきた時期から、室内に移してエアコンで温度管理をするのが理想的です。

冬(12月・1月・2月)の

温度・湿度

寒い時期ですが、胡蝶蘭の鉢の周囲を10度以上に保ってあげましょう。


段ボールで囲う、ビニール袋で覆うなどの方法があります。


空気が乾燥していたら、葉に霧吹きで水分を吹きかけてあげましょう。

水やり

冬は胡蝶蘭は他の植物と同じように休眠状態です。水やりを大幅に減らしてください。


1ヶ月に一回程度、1株につ200ml(コップ1杯)与えましょう。

置き場所

やはり、気温が下がるので室内が理想です。


室内でも、窓際に置くのは日差しのある昼間だけにし、寒くなってくる朝晩は部屋の奥に置いてあげてください。


こちらの記事にも季節ごとの注意点をくわしく載せていますので、ぜひご覧ください。

愛情が注がれた当店の胡蝶蘭

愛情が注がれた当店の胡蝶蘭

当店で販売している胡蝶蘭は、障がい者の方々が、誠心誠意、真心を込めて育てており、売り上げは障がい者の方々の給料として反映され所得増加につながります。


詳しくは以下の記事にて、実際に障がい者の方々が胡蝶蘭を育てている様子などをご紹介してますので、ぜひ合わせてお読みください。


フィルグリーンの胡蝶蘭は障がいを持った方々が栽培しています



それでは最後に、胡蝶蘭の基本的な育て方のまとめです。

胡蝶蘭の基本的な育て方:まとめ

まずは、気温・湿度、置く場所、水のあげ方の大事な部分をまとめました。


・気温は22度前後、湿度は50%以上を保つのが理想的

・直射日光は厳禁!屋外に置くときは日陰で、室内でもレースのカーテン越し

・胡蝶蘭を枯らしてしまう原因の多くは水のあげ過ぎ


次に、植え替え方法についてです。


・植え替えを行う際は、健康な根を傷つけないようにする

・植え替えは胡蝶蘭の健康維持のために必要だが、株を一時的に弱らせる

・頻繁に行わず、2・3年に一回程度

・冬の植え替えは胡蝶蘭を枯らす原因


胡蝶蘭が枯れ始めたとき、弱ってきてしまったときの対処法です。


・多くは適正な育成環境にない場合に起こる

・胡蝶蘭育成の適正環境になるようにする


季節ごとの注意点です。

・夏場と冬場はエアコンや加湿器を利用して、適正な環境で育てるようにする

・エアコンの風を直接当てない



いかがだったでしょうか。


胡蝶蘭の基本的な育て方についてみてきました。


これらを参考にしていただいて、あなたの胡蝶蘭がより健康的に育ってくれたら幸いです。



胡蝶蘭の基本的な育て方について分かったところで、次は胡蝶蘭の二度咲きのさせ方について、以下の記事も合わせて読んでおきましょう。

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